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観劇こそ我が人生

~観劇備忘録~

音楽劇「ライムライト」観劇【感想】

ミュージカル ら行
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※Twitterに呟いたものをまとめて手を加えた記事になります。
 

美しい旋律と優しい歌声に乗って紡がれた物語は、優しくて苦しくて悲しくて。

薔薇の棘のようにチクリと小さく、でも確かに心を刺すカルヴェロの言葉ひとつひとつが、今自分は現実に生きているのだということを深く教えてくれた。
 

簡単なあらすじ

かつて一世を風靡した喜劇芸人カルヴェロ。
しかし、今では老ぼれて人目に付くこともなくなり、お酒を飲んでいなければやっていられない毎日。
そんなカルヴェロはひょんなことから自殺未遂のバレリーナ、テリーを介抱することになる。
精神が原因で歩けなくなったテリーだが、病気のせいでもう歩けないと思い込み「もう踊れない」と生きる希望を失くしていたテリー。
そんなテリーにカルヴェロは励ましの言葉を投げかけ続けた。
 
そうしてある日、歩けるようになったテリーは初恋の男性であるネヴィルと作曲家、バレリーナとして再会する。
そして見事オーディションで役を勝ち取ったテリーは舞台に復帰し、一躍有名になった。
一方のカルヴェロも興行を催すも、客は誰も見向きもしない。
そんなカルヴェロに今度はテリーが励ましの言葉を投げかけ、そして「愛しているわ。結婚しましょう」と愛の言葉を送る。
しかし、カルヴェロは自分と彼女との歳の差や波に乗り始めた彼女の順風満帆な生活と己のプライドを張り続けるだけの生活との落差、そしてテリーを想うネヴィルに気付き、彼女からの求婚を断り、彼女の元から去って行ってしまう……。
 
****
 
とにかく観終えた後は泣きすぎて顔面が酷かった。
こんなに泣いた舞台は久しぶりです。後方座席で良かったと何度劇中思ったことか。
 
石丸幹二さんの歌声は本当に素敵で。
幹二さんが歌う度に涙が止まらなくて、結末を知っているのにやっぱりあの場面を目の当たりにすると涙が止まらなくて今思い出しただけで涙が出てくる……カルヴェロ……
 
野々花すみ花さんが「カルヴェロ」って呼ぶ度に可憐な花がひとつ咲いた時のような愛しさを覚える……
笑い方も可憐で、そんな彼女がカルヴェロに幸せを与える度にどんどん影が増して照明に当たらなくなっていくカルヴェロを見るのはとても辛かった……
すみ花さんのテリーは本当に愛らしい。
カルヴェロを見つけた時の嬉しそうな声がたまらなく愛しくて、小さく可愛い小鳥が年老いたカルヴェロの周りをちゅんちゅん飛び回るような愛しさを噛み締めた……
昨日まで若手俳優舞台に通っていたので、クリエといい役者といい上質な音楽といい、私のホームはここだった感が半端なさすぎて始まった時からもう涙腺がゆるっゆるだった……
バスタオル持っていくべきだった…
 
ナチュラルキラー……じゃなくて佐藤洋介さんのレオタード姿がまさか観れるとは思わず、有難くソロの時は拝ませて頂きました有難や。
と、いうか吉野圭吾さんと佐藤洋介さんが並ぶとその隣の植本潤さんと良知真次くんがほぼマスコットサイズに見えて仕方なかったし、あの2人の等身は大概おかしい。
 
良知くんといえば、鰯の動きがヤバすぎて吉野さんの鰯をちゃんと見ることが出来なかったのが悔しい。
良知くん許さないネヴィル素敵でしたよ。
良知くんが吉野さんにリフトされたり吉野さんがにゃーにゃー言ったりうさぴょんしていたりと1幕は上手と下手で色んなことをやっていて目が足りなかった……
それから吉野さん、椅子に座って足を組むのズルいです。
そんなのかっこいいに決まっていますSUKIDESU
 
「サンセット大通り」が自分の立場を認めない苦しみなら、「ライムライト」は自分の立場に気付いて認めてしまった苦しみで、でも自分がエンターテイナーとして誰かの為に立っていたいという気持ちは同じなのだなあと。
カルヴェロは認めた上でそれでも今の自分より前に進もうとしていたのでサンセットと反対だなと思った。
 
「生きるのが苦しいなら瞬間を生きればいい。幸せな瞬間はいくらでもある」
こちらが会話の中から察して答えを導くのではなくカルヴェロ自身がこちらに色々な答えをちゃんとくれる。
その空間が酷く悲しくも心地良かったし生を歩んできたカルヴェロだからこそ重みのある言葉になるのだろうなあ。
 
そういえばライムライト入場時にウコンの力を貰ったのだけれど、幹二さんがCMをやっているし、カルヴェロがお酒を飲んで身体を悪くしている設定もあるからなのだろうか。
有難く肝に命じておきましょう。
 
今年の1番好きなミュージカルが「タイタニック」なのは揺るがないのだけれど、2番目は「ライムライト」になりました。
1回しか観れなかったのがとても残念だけれど、一度きりだからこそ湧く気持ちもある……という事にしておこう。ウッ
 
夜空に向かってカルヴェロと叫びたい。
 
 
~追記~
Nat King Coleの「Smile」ってカルヴェロがテリーに向けて歌ってる詩みたいだなってたまに思う。
シアターガイドにライムライトのお写真が1枚だけ載っていたので懐古していたのだけれど、陶器で作られたバレリーナの人形が乗ったアンティークのオルゴールみたいなああいう儚さと愛しさをあの作品には感じる。
また観たい。
 
音楽劇「ライムライト」
2015年7月5日(日)~7月15日(水)
シアタークリエ
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