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観劇こそ我が人生

~観劇備忘録~

ファミリーフェスティバル2016 ミュージカル「三銃士」【感想】

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ファミリーミュージカル「三銃士」を観劇してきました。
発表時は、ファミリー?ミュージカル?ほほう?という気持ちでそのまま初日に臨んだのですが、いざ観てみれば、歌だけではなくお芝居要素も強く、コミカルで、でもしっかりとした脚本の実に楽しい舞台でした。
出ている役者さんは豪華で、しかも塩田さん率いる生のオーケストラ。
開演前には日生劇場のロビーで、塩田さんとオーケストラの方たちによる楽器の紹介や劇中歌を一緒に練習するイベントが行われており、子供たちの声で賑やかでした。
小さい頃からきちんとした音楽や芝居に触れられる子供たちが羨ましい。

※以下、ネタバレ注意※

簡単なあらすじ

フランスの片田舎にあるガスコーニュから、銃士になるために花のパリを目指す若者・ダルタニアン。
イギリスとの緊張関係にある中、現フランス国王であるルイ13世は、その問題を信頼しているリシュリュー枢機卿に任せていた。
ダルタニアンはパリへの道中、そんなリシュリューと腹心であるミレディーに出会い、「銃士隊はもう解散した」と告げられる。その代わりに、リシュリューが率いる国防軍への入隊を勧められる。
その入団試験として、アトス・ポルトス・アラミスの三人を倒せと申しつけられたダルタニアンは、リシュリューの馬車を追っていた3人と出会い、それぞれに決闘を申し込むことになった。

決闘の時刻になり、広場へと向かったダルタニアンはまずアトスと決闘をするが、ダルタニアンの父親が元銃士隊だと知ると、アトスは戦うのをやめてしまう。
アトス・ポルトス・アラミスは銃士隊の中でも特に有名な三銃士だったのだ。
するとそこへ、一人の女性・コンスタンスが助けを求めて4人の元へとやってくる。
コンスタンスを助ける為にリシュリューの部下を助けたダルタニアン達は、お互いの認識を改め、仲間として誓いを立てた。
ダルタニアンはコンスタンスに一目惚れするが、その後、リシュリューによってダルタニアン達は牢獄へと入れられてしまう。

一方、アンヌ王妃はイギリスのバッキンガム公爵と秘密裏にやり取りを交わし、戦争を避けるために模索している最中。
アンヌ王妃にベタ惚れしているバッキンガム公爵は、アンヌ王妃との密会を願い出て、王妃はバッキンガム公の願いを受け入れる。
その護衛として、コンスタンスの助けにより牢獄から抜け出したダルタニアン達は、王宮の庭園にてアンヌ王妃とバッキンガム公爵の逢引きを静かに見守った。
アンヌ王妃の健気な願いにより、バッキンガム公爵は、婚姻時にルイ13世から貰った大切なダイヤの首飾りと引き換えに戦争をしないことを誓い合う。
ところが、それを見ていたミレディーの策略により、アンヌ王妃は国王との結婚記念日に、バッキンガム公爵に渡してしまった首飾りを絶対に着けてくるよう仕向けられてしまう。
それを知ったダルタニアン達は、急いでイギリスへと向かうことに。
一歩先回りしていたミレディーにダイヤを一粒盗まれ、急いでミレディーを追い掛けるアトス・ポルトス・アラミス。
ダルタニアンは何とか首飾りだけをアンヌ王妃の元に届けるが、王妃はダイヤが揃わないと踊ることは出来ないと嘆いてしまう。
コンスタンスと共にダルタニアンが時間を稼いでいると、見事ミレディーからダイヤを取り戻した三銃士の活躍により、アンヌ王妃は、無事にダイヤの首飾りを付けて国王の前へと出ることが出来た。
そして、バッキンガムに捕まったミレディーによって全ての悪事を暴かれたリシュリューの計画は失敗に終わり、バッキンガムからの和平条約の申し出の元、フランスは無事に戦争を免れることとなった。
この功績を認められたダルタニアンは、国王により銃士隊への入隊を許可され、無事、銃士隊の一員になることが出来たのだった。

主要な人たちの感想

ダルタニアン/小野田 龍之介
夢を叶えるために生き急いでる若者感が大変可愛らしかった「夢ある若者」がうたい文句のダルタニアン。
ガスコーニュを田舎扱いされ、自分の生まれに誇りを持っているために毎度律儀にムキーッ!と怒るのも、コンスタンスに一目惚れするのも、若さ故にその場の勢いで何でも出来る純粋な気持ちが強調されていたように思う。
四銃士の末っ子キャラみたいで可愛かったです。可愛い(何度でも言う)
ファミリーなミュージカルの楽曲と、小野田さんのさわやかな歌声、そして本人の可愛さが最高にマッチした舞台だなって思ったので、彼には毎回ハッピーなミュージカルに出ていてほしいと思うくらいに楽しかった思い出しかない。
この感覚はアリスインワンダーランド振りかも。
そして、何よりも日生劇場の真ん中でたくさんの拍手をもらう贔屓の姿を見れて、私はとっっっても満足です・・・
次はついに、念願の東宝舞台でのプリンシパルなので今後がますます楽しみです・・・

アトス・ダルタニアンの父/今 拓哉
酒豪だけど頼りになる、そんな兄貴分だった今さんのアトス。
公演のたびに10日振りにお酒と出会えた今さんアトスの喜び方が過剰になっていっていて、私の定点箇所のひとつになっていました。
優しくて男らしい今さんの演技が好きなので、久しぶりに拝見出来て嬉しかったです。

ポルトス/なだぎ 武
なだぎさんを拝見するのなんだかんだもう3作品目?な気がするのだけれど、掴んで離してくれないあの魅力は一体何なのだろうか。今回はまともなキャラクターでいつもよりかっこいい成分が多めだったが、いつもの面白さは変わらず。
そして何より、三銃士の殺陣を見ていて、もしかしてこの中で一番戦闘慣れしていて強いのってポルトスなのでは…?と思ったくらいにはなだぎさんの殺陣シーンがとても良かったです。

アラミス/上原 理生
日本のジョニー・デップとでもいうような風貌でパリの洒落男を演じていた彼。
その口から出てくる素敵なバリトンボイスは羨ましいを通り越して、最早ありがとうございます。
前回の1789では女性に中々モテていなかったが、今回の三銃士の世界では街の女性にモテモテだったのでギャップが面白かったです。
そして、毎回失敗に終わっていたハンカチを掴むゲームは、そういうネタだったのかガチの挑戦だったのか、今となっては謎である。

リシュリュー枢機卿/福井 貴一
「パッション」振りの福井さん。
すがすがしいほどわっるいお芝居がステキでした。
出番はそう多くはないものの、しっかりと存在感を残していく極悪っぷり。
次に生まれ変わる時には福井さんのような悪役っぽい悪い声が出せるような声帯に生まれたいものです。

アンヌ王妃/沼尾 みゆき
ウィキッドのCDでしかその歌声を聴いたことなかった私。
沼尾さんの歌唱力でぶん殴ってくる感じが最高of最高でしたし、歌声に説得力がありすぎる。
あんなクリスタルボイスを生オケ付きで聞ける子供たちが本当にうらやましい。
本来、ダルタニアンの相手役であるコンスタンスがヒロインなのだが、沼尾さんの可憐で健気なアンヌ王妃を見ていたらアンヌ王妃がヒロインなのではないか?と思ってしまった。
蛇足だが、原作のアンヌ王妃は26、27歳の設定である。

ルイ13世/芋洗坂係長
愛くるしい見た目とコミカルな言動で子供たちの笑顔をかっさらいまくっていた芋さん。
ダンスも歌も上手で、流石はジーニー最終オーディションまで残っただけのお方。
もう次回の舞台出演の情報も出ていたので、これからも板の上で活躍して頂きたい。

コンスタンス/吉川 友
今回が初めましてだった吉川さん。
ハスキーボイスが特徴なのか、ガサガサボイスで驚いたのだけれど、小野田さんのダルタニアンと踊って歌うシーンがとっても可愛らしかったです。

バッキンガム公爵/宮下 雄也
今回、マジで超頑張ったで賞をあげたいと思ったくらい、慣れないミュージカル歌唱を頑張っていた彼。
それに、他の作品では3枚目な役が多いので、正統派な美男子役(原作でバッキンガム公は美男子の設定)もかなり貴重。
宮下くんのファンは今回の彼にどんな感情を抱いているのか個人的に聞いてみたいところである。

ミレディ/樹里 咲穂
樹里さんのミレディは、「かっこいい・可愛い・可哀想」の三拍子で色々と美味しかった役でした。
知恵ものという割に、終盤では小物感も強かった気がする。
前回のグランドホテルではダンスだけだったので、今回は樹里さんのお芝居と歌を聞けて満足です。
ちなみに、ミレディとは名前なのではなく「貴婦人」という名称なのだそう。

感想

(韓国版や東宝版を見たことがない初心者の感想ですのでご容赦を)

猪突猛進型の熱血系主人公ダルタニアンと、3人の個性豊かな銃士たちを巻き込んだ愛と友情の物語。
原作では色々な過程で三銃士と仲間になり、色々裏がある中でコンスタンスに惚れるダルタニアンなのだけれど、子供に浮気だとかいう話をしても面白くないので、そこら辺は流石にばっさりと切られていました。当たり前か。
アトス・ポルトス・アラミスも個性を色濃く出すためか、少し脚色されていました。
出オチの馬スクーターはシュールの極みだったけれども。

子供向けなので幼稚な脚本になるかと思いきや、大人も楽しめるしっかりとした脚本だったのもびっくり。
お蔭様で、殺陣のシーンは食い気味で見ていた子供たちも、国王と王妃のやりとりやリシュリューが悪巧みをしているシーンでは、飽きてだれていたりそわそわと落ち着きがなかったりと反応がはっきりしていました。いやはや子供とは素直な生物です。

ダイヤの首飾りを取り戻すためにイギリスへと向かっている途中、リシュリューの手下たちと戦いながら、ダルタニアンだけでもイギリスへ向かわせるために、1人、また1人と落ちていくシーンはやはり良いですね。
最後、ダルタニアンを無事に見送った三人がやってくる新手の敵に立ち向かっていくシーンはかっこよかった。
こういう王道シーンは無条件に好きです。

三銃士のお話は正義は正義!悪は悪!とはっきり描かれているので見ていて分かりやすいし、実に見ていて気持ちが良かった。
銃士隊に入るために!コンスタンスのために!と何でも馬鹿正直に問題に突っこんでいくダルタニアンはさながら少年ジャンプの主人公のようでした(友情・努力・勝利の三大原則)

 

贔屓が出演していなければ、三銃士というお話を知らずに死んでいく勢いで縁のなかった作品なので、これを機会に購入した原作はちゃんと読み切りたいと思います(読んでいる途中で公演が始まってしまった)
NHKの人形劇版三銃士も面白そうなので、いつか見たいところ。マスケティアーズも有名ですよね。

こうしてまた作品ごと愛してしまいたくなる作品に出会えたことに感謝。



日生劇場 ファミリーフェスティバル2016
ミュージカル 「三銃士」
会場:日生劇場
日程:2016年8月6日(土)~8月8日(月)

原作:アレクサンドル・デュマ
脚本:中島淳彦
作曲:NAOTO
演出:田尾下哲
音楽監督・指揮:塩田 明弘
演奏:ニッセイシアター・オーケストラ


《出演》
ダルタニアン     小野田 龍之介
アトス     今 拓哉
ポルトス     なだぎ 武
アラミス     上原 理生
リシュリュー枢機卿     福井 貴一
アンヌ王妃     沼尾 みゆき
ルイ13世     芋洗坂係長
コンスタンス     吉川 友
バッキンガム公爵     宮下 雄也
ミレディ     樹里 咲穂
アンサンブル     宇部 洋之 大川 勇 栗栖 裕之 西嶋 友哉 藤田 遼平 舞生 ゆう
森 隆二 森山 純 吉田 雄 大塚 加奈子 倉澤 雅美 華花 町屋 美咲
南 智子 山田 麻里奈
(男女50音順)

 

 

三銃士 上 (岩波文庫)

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三銃士 下 (岩波文庫)

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